ホワイトカラーは頭脳労働か?
昨今のホワイトカラーの仕事は、高度オペレーション化された単純労働化への道を進まれているようです。
個別の問題発見、問題解決などの創造的・主体的な仕事は発生するものの、経営戦略としては「読める」オペレーションの方向へ進んでいます。
代えのきく人材で組織をまわしたいのが経営者の本音です。少数のスーパーマンを必要としない方向へ移行しているといえます。
ジョブ型雇用は、労働力のパーツ化なのか?
「ジョブ型雇用」。先進的なスマートな響きではありますが、労働者にとって仕事の分業化が必ずしもメリットになるとは限りません。
一つは、労働力のパーツ化が進むこと。これは資本主義の性質上、賃金低下圧力になり得てしまう点。
もう一つは、マネージャー職、管理職、経営幹部へのポストアップの可能性が狭まること。
新卒で入社した会社で、ジョブ型雇用を経験した場合、そこから先のマネジメントを経験する機会が大幅に減少する可能性があります。マネジメント層や経営幹部は外部からの採用でポストを満たす可能性があるからです。
外資系企業に見られるカタチが日系企業にも浸透する可能性が高く、戦略的な転職が全てのビジネスパーソンに求められます(定年までジョブ型雇用の専門職で在籍し続けられる世の中ではなくなるため)。
最後に労働者側のスキルの限界の点です。オペレーショナルな仕事のスキルと、収益責任や企業価値向上にダイレクトに影響するマネジメント・スキルとの隔たりが大きな問題になるのではないでしょうか。
数%の昇格者以外の組織人は、転職によるポストアップ、コンサルティング会社や専門職、副業、起業、以外に経営を体系的に身に着ける機会は難しくなるのではないでしょうか(現在もその傾向は顕著です)。
自分はどうしたいのか?
ロールモデル不在のキャリア市場において、どうしたいのかを自分で決める必要があります。
そのためにも
- 自分なりのビジョンを持つ
- ビジョン策定のための未来予測(世の中はこうなっていく、という確信)
- 世の中に対する強烈な危機意識・当事者意識を持つ(社会問題に関心を持つ)
- 「じゃあ、自分はどうする?」「どう生きる?」を日々考え抜く
- 汎用性のある実力・スキルを身に着ける(社外でも通用する本物の能力開発)
- 生涯学習のリカレント教育により、節目節目で自己変革を行なう
- 悩むのではなく「真剣に考える」習慣形成
- 他人の価値観で生きない。自分オリジナルの満足を日々の生活で追求する
- 「健康」「愛情」を犠牲にしない
- 情報を自分のキャリア(生き方)に活かす(目的意識と着眼次第)
といった点を習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。
あなたが考える「確実にくる未来」は?
あなたに見える未来は何でしょうか?
備えておくべきことは何でしょうか?
10年後の自分の仕事を取り巻く環境は?
どう自分を変えていくべきでしょうか?
VUCA時代、キャリアにおいては多様化を止めることはできません。もはや、「他人は他人」
というフェーズに来ています。他人の生き方は、参考にすれど、真似はしない。こういった意識が大切です。
世の中の情報から、あなた自身の未来予測を行ない、生き方を決めていくこと。方向性と実現するための戦略を決めること。
ホワイトカラーの仕事・人材の未来は、どうなるでしょうか?