「ご年齢と経験の兼ね合いにより今回は大変残念ながらお見送りとさせていただきたく、、、」
これは採用選考の不合格理由として最も多いフィードバックでもあります。
もちろん、年齢のみの採用判断は雇用対策法により禁じられていることが前提です。
一方では、資本主義の経済合理的な判断が行なわれているのがビジネスの現場でもあります。
では、採用企業側の本音はどういったものなのでしょうか。
- 自社の社員のレベルとの比較により求めるレベルに達しない
- 市場平均(他候補者)比較により難しい
- 採用側の希望するレベルに満たない
といった点が挙げられます。
ここで候補者側としては、今後のキャリア形成のために自身を振り返るべきポイントがあります。
- 応募企業との年齢とスキル・経験レベルが合っているのか?
- 自分が希望する業界において、自分の年齢・キャリアがどのレベルで見られているのか?
- 自分の給与が実力に見合わず高いものになっていないか?
- 現時点から市場価値を高めていくことは現実的に可能か?
キャリアには年齢面での一定のピークというものがあります。
ピークは業界や職種により異なります。
その年齢の一線を超えると評価が一気に厳しくなるポイントともいえます。
残念ながら、年齢が高い「だけ」でキャリア市場で有利になることはございません。
職業経年に応じた「経験・スキル」を得ていくことを常に意識していかなければなりません。
具体的な事例としては、
40代でマネジメント経験を求められる業界・職種での転職活動において。
- 自身としては今の会社でマネジメント職が詰まっているため、転職を希望
- 転職理由が「キャリアアップ(マネジメント経験を積みたいため)」
- しかしながら、応募先企業では30半ばでマネジメント職が慣習であり、40代でマネジメント経験のない方の採用は不可
こういったケースで取れる選択肢は以下となります。
- 現時点の経験・スキル・年齢で入社できる会社へ転職する(転職後、実力を発揮することでマネジメント経験が積める会社を選ぶ)
- ポストや年収にこだわらず希望する会社への転職を狙う
- 今の会社でなんとかする(しがみつくことも戦略の一つ)
ご自身の経験・スキルに見合わずマネジメントや経営幹部ポジションを打診され転職される場合には、転職先の内情に注意することが大切です。
多くは企業内の根深い問題により管理職定着率が極端に低い企業であることが多いためです。
転職活動時の不合格理由には、自分のキャリア形成の方向性や戦略立案のヒントがあります。
もちろん、辛い結果ではあります。
そこを一歩深く考えらえるか。行動変革ができるか。自分の立ち位置を見直し、改善計画を立てて習慣化できか。
こういった小さな機会を行動変革にしていくことを意識されてみてはいかがでしょうか。
日々精進