面接では、できるだけ具体的に、かつ簡潔に相手に対して自分のことを伝えることが大切です。
相手の時間を思いやり、分かりやすく可能な限りシンプルにまとめられるよう準備することが求められます。
就職活動中の学生も同様ですし、ビジネスのプレゼンテーションも同様です。
具体的に簡潔に伝えるためには以下の3点を徹底する必要があります。
・事実を伝える
・数値化して伝える
・話の内容を構造化して伝える
これらを踏まえて、面接準備のシュミレーションを行なう際に気を付けるべきこと
それが、ビジネスコミュニケーションでは形容詞を省く、ということです。
面接で不合格になる際、企業側からのフィードバックに
「話が具体的でなく、経験に乏しさを感じる、、、」
「お話されている内容は正論だが、何だか弱い(伝わるものがない)、、、」
といったケースが多く、やはり具体性に欠けるコミュニケーションは面接不合格の大きな理由になっています。
形容詞を省くということはどういうことでしょうか?
自分が面接官であったら、下記のようなアピールをどう思うでしょうか?
「結構、多くのことをやりました!」
(で、何をやったの?再現性ないんじゃないの?)
「努力した結果、、、◯◯を達成しました!」
(何をどれだけ努力して、どう変わったの?結果が出た要因が分からないんじゃないの?)
「かなり時間を費やしました!」
(費用対効果のある仕事をしてたのかな?具体的な意図もなくやっていたのでは?)
「◯◯に関してはとても自信があります!」
(気持ちは分かります。でも結果はどうだったのか?自信はあるけど、結果が出てないのでは?)
「目標に対して、素晴らしい結果を挙げることができました!」
(素晴らしいとは誰にとって?全く伝わらないなぁ、、、)
「効率化を実現しました!」
(何をどれだけ改善したの?それはそもそも必要のあることだったの?)
「◯◯が大きな課題だと思っております」
(大きなって、どれくらい大きく影響力があるの?)
どうでしょうか?
アピールされていることは分かります。
熱心なことも分かります。
ただ、面接ですから全ての候補者がみなアピールするのは当たり前です。
ベテランの面接官であれば、上記の答えが出た瞬間にビジネスパーソンの経験の底の浅さを見抜くはずです。
恐らく普段の仕事も目標達成意欲に欠けており、コミットメントの薄い状態で過ごしてきたのであろう、、、と。
(これはかなり的確に当たりますし、ヘッドハンターの候補者評価も同様です)
では、具体的な対策をどうするのか。
以下の2点に集約できます。
①普段の仕事への取り組みを具体化する(今日からできます)
自分に求められる期待成果は何なのか?達成指標は何か?現状はどうなっているのか?ギャップをどう埋めるのか?結果はどうだったのか?
普段の仕事において、徹底的に結果(事実)に執着することです。
高いパフォーマンスを挙げる人は皆、目標達成マニアです。
そのプロセス数値に関し、かなり敏感に現状把握をされています。
大空を飛ぶパイロットのように、現状を把握する自分なりのコクピットを持っています。
重要な計器指標に対して常にシビアにチェックし、目標地点と自分の現在地を把握し、結果を出すことに対する尋常ではないプロセスチェックを行なっています。
落ちたら死ぬ
それくらいの高いコミットメントで全身全霊で普段の仕事と向き合っています。
②形容詞を使わないようにする
今後、面接やビジネスプレゼンテーションでは、形容詞を全く使わないというルールで準備してみて下さい。
形容詞を省くことで、比較材料を「事実情報、数値情報」で準備せざるを得ません。
転職活動時であれば、作成したレジュメ(職務経歴書)内の形容詞を全て具体的な数値や固有名詞などに修正されることをおすすめします。
内定を得た後に企業から提示される給与条件欄に、、、
支給額:おそらく困らない額だと思います
支給日:頑張ってお支払する予定です
嫌ですよね(笑)
なんで具体的に言わないのか???
怪しいですよね(笑)
人が情報価値を判断する際、決断する際に必要とされるもの。
突き詰めると、それはやはり数値化や固有名詞(相対評価が可能な指標)です。
面接やビジネスでは具体的な情報伝達を心掛けていただけますと幸いです。
*ただし、プライベート(家庭や恋人、友人との会話等)でこれを徹底すると確実に嫌われますのでスイッチの切替には気をつけましょう。
日々、精進。