労働市場での生き方を真剣に考えてみる

労働市場を自分の立場や視点からのみ捉えていると、重要な側面を忘れてしまいがちになります。

労働市場には2つの異なるプレーヤーが存在します。

それが、雇用者(雇われる側=労働者)と使用者(雇う側=経営者)です。

人的資本を使用者と雇用者の両面で捉えると以下の2つの側面が浮き彫りになります。

雇われる側(雇用者):人的資本価値を向上する=対価(収入)を最大化

雇う側(使用者):最小の投資額に抑える=リターン(収益)を最大化

ビジネスパーソンとして、キャリアを磨く(労働価値向上)際にも、雇う側(使用者)の視点を意識することが重要です。

転職活動を行なっていると、どうしても自分視点が強くなり盲目になりがちです。
使用者側にとっては、人材に固定費を払う以上、投資対象としてリターンの最大化を求めます。同じ給与を払うのであれば、パフォーマンスの高い人材への投資を選択されます。

雇用者側にとって投資価値の高い人材というポジションを取ることが転職やキャリアを成功させる大前提となります。

転職市場でも、実力不相応の報酬を希望される方がいらっしゃいますが、使用者側にとって「メリットにならない人材=投資価値のない人材」というポジションに至る可能性が高く、リスクの高い転職要因となるケースが散見されます。

自己への投資価値向上のためには、投資額(給与・年収)を下げるか、期待リターン(実績・実力)を上げるか、しかありません。

自己のキャリアを真剣に考えることは、とても大切なことではあります。
自己を評価する者が誰で、どのような視点で人材を捉えているのか。こういった事実を客観視することで、雇用者にとって投資価値のある人材に適応していくことが重要です。
独りよがりのキャリアアップ、スキルアップではなく、強かに使用者側にとって投資価値のある人材になるように戦略的に自己投資を継続していくことが重要です。

労働市場に参画する各プレイヤーの立場や利害関係、意思決定を左右する要因を冷静に見つめることで、そこで生き抜くための自分なりの道筋が見えてきます。

社会の縮図である労働市場は、大変残念ながら決して公平で平等なものは何ひとつありません。雇用者側の投資とリターン(ROI)視点に、どれだけ自分という人的資本価値を提案できるか。自分への投資価値は充分にあるという認識をどうやって伝えて行くか。
ビジネスパーソンとして実力と経験、立場が向上すればするほど、経済合理性の視点から評価されることが多くなります。

新卒時には給与の高い業界や企業への就職が重要であったかも知れません。
但し、キャリア市場においては報酬を先に求めるのではなく、使用者側が欲しいリターンを提供できる人材になることが報酬アップの最大のポイントとなります。

ビジネスパーソンとしての自身の価値は、投資とリターンという使用者側の評価で決まります。自分が所属する業界・企業内、経営側の投資水準と期待リターンを把握することで生き方を真剣に考えることが必要かも知れません。

自分は、相手が投資したいと思える人間なのか?
複眼で自己を見直すことも大切です。

日々、精進です。

コメントを残す