特に30代というラインに明確な境目がある訳ではありません。
ただ、一定の専門スキルを身に着けた上でのキャリア設計においては、「戦略」が大変重要となります。
ここでいうキャリア上の「戦略」とは何でしょうか。
それは、自分が求める理想を実現させるための「達成計画」や「作戦」「物事の判断基準」といったことです。
「戦」というと大げさなイメージになりますが、資本主義の根幹である労働市場はゼロサムゲーム(椅子取りゲーム)でもあるため、「戦」の結果次第で自分の人生の質が左右されるのが現実です。
そういった側面も認識した上で、労働市場は「戦場」という認識での緊張感を持って「達成計画」や「作戦」と向き合うべきではないでしょうか。
では、具体的にどういったことをすればいいのか。
ポイントは以下の通りです。
・「自分らしい理想の人生」をExcelなどで作成してみる(人生が終わる年数も決める)
・上記の表を何度も見直し、修正しながら、現実的な人生計画に仕立てていく
・仕事以外の、家族、人間関係、趣味、健康、財産などの側面も計画を立てる
・「自分らしい」強みを活かせる職種や職場を3つ具体的に決める
・労働市場の中での現実的な自分の能力やレベル感を知っておく
・自分の能力に相応しい現実的な収入を理解する
・技術革新や社会の変化について、自分なりの予測を持つ
・あらためて自分の人生で「大切にしたい価値」をハッキリさせる
・生活コストを上げない生活習慣を実践していく
・定年退職後を見据えた「貯蓄」「資産形成」「資産運用」の知識とスキルを磨く
キャリア戦略の作り方は、大きくは3つのポイントに集約されます。
1.自分が心から望む「理想(ゴール)」を決める(仮決めでも取りあえず決めることが重要)
2.現状認識(厳しい現実でもしっかりと自分の居場所を直視する)
3.「理想(ゴール)」への作戦を楽しみ、PDCAを回していく
労働市場で多いケースが、「ゴールの欠如」「現状認識不足」「自己評価のズレ」というものです。
他人やメディアに左右されず、自分の本心からくる「理想」と日々向き合う。現実的に自分の能力を把握する。極めて当たり前のことですが、30代以降のキャリアには「現実を直視」することで、方向性を決める節目として少し立ち止まって自分と対峙してみることが大切ではないでしょうか。
日々精進