【「シグナル」を戦略的に獲得してく】
ビジネスの世界では、実績や実力が評価されます。
但し、転職市場という相対比較の評価市場においては、所属している企業内での評価とは別の視点で見られています。
今いる会社での評価ポイントと、転職活動における評価ポイントが少し異なってくるということです。
それが、「シグナル」といわれるものです。
学歴や在籍企業、経験職種における経験業務や年数、実績、資格などです。
要するに、
自分は何者か?を評価市場で分かりやすくラベリングしたものです。
これは、相対評価の世界で効率的に優劣を選別するための指針となります。
残念ながら、採用企業側が100%候補者の実力を評価し選別することは困難です。
よって、「シグナル」を通して効率的にフィルターをかけていく必要があります。
例えば、現職で営業部長として高い実績を誇りながら、転職活動時には学歴(高卒など)のフィルターで足切りされてしまうケース。
または、在籍企業の優劣によってあたかも個人の優秀さが連動してしまうケース。
AさんとBさんを比べた時に、学歴、在籍企業、職歴、年齢、現年収など一瞬で比較できる情報が「シグナル」です。
また、採用企業側が候補者に最低限持っていて欲しい経験や学歴、資格、年齢など、レジュメ等の書面上で分かる評価指標がシグナルです。
応募条件として設定されるため、候補者に求める「最低必要条件」ともいえます。
よって、キャリアアップをゴールから逆算する場合、どのような「シグナル」を手に入れるべきかを明確にした自己投資をしていかなければなりません。
自身のキャリアパスに相応しい「シグナル」は何なのか?
そのシグナルを得るために何をすべきか?
必要条件も分からずにやりたい仕事を目指すことは、大変な機会喪失を伴います。
では、どうすればいいのでしょうか。
・自分が憧れるキャリアパスを実現しているモデルを探す
・その業界や職種で活躍できる方のシグナル「年齢レンジ、必要なスキル、転職している人の前の業界や企業の傾向」を聞く
・自分がその業界・職種に応募可能なシグナル(最低必要条件)を持っているかを冷静に分析してみる
・応募資格がないようであれば、今から現実的に獲得可能か?を客観的に分析してみる
・年齢や学歴、スキル不足により困難な場合、早期に別のキャリアパスを検討していく
自分の頭で考える前に、実際に業界・職種で活躍している方から情報を集め、自分の実力を客観視してみる。
上記から実現可能な計画を立て、愚直に行動していく。
重要なことは「自分らしいキャリア」を描き、それに必要な「シグナル」を定義し、正しい自己投資をしていくこと。
他者に振り回され、無計画な危機感だけで行動するなどの時間の無駄を避けること。
評価市場で「シグナル」を戦略的に獲得していく習慣を持つことです。
日々精進