キャリア市場では、意図のないキャリアアップや自己投資を続けている人が少なくありません。
どうしてか。
「現状から逃げたい」
「私にピッタリの違った世界がどこかにあるのではないか」
そんな感情からの行動がそうさせてしまうようです。
なんとか今の境遇から抜け出したい。
そのために、何らかの資格や語学等のスキルアップをしておきたい。
そのお気持ちは非常に良く分かります。
恋愛やプライベートの人間関係などであれば、自分の感情をリフレッシュさせることも大切ですね。
ただ、ビジネスの世界では、経済合理性で評価が決まります。
一部のクリエイティブ職を除き、収益貢献度合い=人材価値という明確な評価指標が存在します。
労働者は、その評価によって待遇や満足度が左右される極めて冷酷な世界でもあります。
いってみれば、キャリアアップや自己投資の目的は、己の人材価値を上げるため。
可能な限り感情を排除し(完全には無理ですが)、徹底的に合理性を追求した価値向上を行なっていく必要があります。
若手の時代からエグゼクティブへと登り詰めていったビジネスパーソン。彼らの自己投資の傾向には共通の特徴があります。
それが、2つの軸を持っていた、ということです。
2つの軸とは何か。
それは、短期と中長期の2つの時間軸です。
①短期投資(今、成果を上げるために取り入れるべき知識・能力)
週末に学び、週明けからアウトプットとして効果が出せるもの。現職での評価を上げるために絶対にクリアしなければならない目標など。
それを達成するために必要なノウハウや能力、知識等。
②中長期投資(将来必要になる能力)
将来的(現職や転職後に関わらず)に自分の価値を維持するために、今から時間を投じて身につけなければならない能力、知識等。
時間とともに劣化しない価値。時間を投じないと得られない能力や実績、知識等。
まずは、明日の仕事の成果を延ばすための自己投資を優先的に行ないつつ、余力を用いて中長期投資の時間を計画的に作っていくことが求められます。
多くのビジネスパーソンは、短期目線か中長期目線、又は現状からの逃げ、の自己投資に偏重されている傾向があります。
週末だけは中長期の自己投資の時間を持つなど、個々のビジネスパーソンは自分の性格に合うスケジューリングに工夫されているようです。
キャリアアップや自己投資に2つの軸(短期&中長期)を持ち、並行して労力・時間投資を行なっていくこと。
ハイブリッドな自己成長戦略が求められるようです。
日々、精進です。